都会の喧騒を離れて、地方で仕事をし、生活する地方転職。
都心で働くことと比較してどのような違いが生じるのか、気になるメリットデメリットをまとめた。
目次
まず気になるのが、都心で働くことに比べて給与はどのくらい変わるのかという点。
厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、都道府県別の平均年収ランキングは
1位 東京都
2位 神奈川県
3位 愛知県
4位 大阪府
5位 京都府
と上位は都市のある都道府県が占めている。
あくまで平均ではあるが、企業が多くひしめき、新興企業も多い都心では、地方に比べて人材獲得競争も激しく平均年収が高い傾向にある。
そのため、都心から地方へのUIターン転職は、収入が下がってしまう可能性が高いということがあげられる。
ただ一方で、UIターンでは生活拠点も地方に移すため、生活にかかるコストにも変化があるのが一般的だ。2018年の国の家計調査では、食料、住居、保健医療、教育に関する費用は、大都市よりも田舎暮らしの方が安いという統計が出ている。
収入だけでなく、支出も合わせて自由に使える、暮らしを豊かにできる金額を試算すると、都心の転職より、UIターン転職のほうが結果高い可能性があるのだ。
地方は都心に比べて交通網が発達していないことから、タイトな時間の中で電車移動をすることは現実的ではない。交通網や人の流れが非常に緩やかなのだ。
通勤時の満員電車はビジネスマンの多くが経験していることだろう。朝の満員電車や人混みはこれから会社へ行って仕事を始めようというときに、大きなストレスを与える。いっぽう、地方で働く際にはそういった都心の満員電車で受けるストレスはなくなる。自然の空気に触れながらストレスなく職場へ出社し、一日の仕事を始める。都心ではあたりまえだった通勤スタイルが地方転職後には一変する。
一つの会社でスキルを身に着けたら、よりそのスキルが評価される会社へ転職しキャリアを積み上げる都市型のキャリア構想は地方には当てはまらない。
UIターン後にUIターン先で再度転職を検討したい場合、企業数や求人数が少ないため転職先が見つけられない可能性が高いのだ。
いっぽう地方では、その会社に長く・深く携わるキャリアの積み方が考えられる。そのため、自らの成長が組織の成長につながりやすい。転職の選択肢の多い都心では得難い体験になるだろう。
UIターン転職を検討するうえで、メリットデメリットを理解することは非常に重要である。
都心での転職と地方での転職、どちらも一長一短ではあるが、違いを把握することでどちらがより自分のやりたいことに沿っているかを冷静に判断できる。
比較をすることで、UIターン時の転職動機や移住動をより明確にし、ミスマッチの生じない有意義な転職活動にしていこう。
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